IWC GST Chronograph IW3707-03


今やすっかり垢抜けてしまったIWC ( International Watch Company )。

時計好きの間でも玄人好みとされてきたブランドだったが、表参道に路面店を構えるほどになり、名の知れたブランドになったように思われる。

 

私が人生で始めて手にした高級時計が、このIWCのGSTクロノグラフ

社会人1年目の頃だった。

 

始めて目にしたのは中学生の時。

叔父が着けていた。

 

中学生の時から腕時計に魅せられ、ヤフオクに落ちているHAMILTONのKhakiを小遣いで収集するのがやっとの私には、IWCなんて聞いたことのないブランドだった。

 

叔父の好意でこの時計を触らせてもらえた時の感動は今でもハッキリ覚えている。

「高い時計ってのはこんなに重いんだ!!」

叔父の所有していたのはステンレスモデルだった。

キラキラ光るずっしりとしたGSTには、大人と子どもの違いを見せつけられた気がした。

 

初めて買う高級時計はIWC以外考えられなかった。

当時の候補はGSTクロノとフリーガークロノ(IW3706-03)の二択。

スーツを着る職業ではないため、その辺りの考慮は全く不要だったのが幸いだった。

だが、フリーガークロノは腕に乗せてもなんだかピンと来なかった。

もう心はGSTに決まっていたのである。

 

叔父と同じステンレスモデルはちょっとなぁと思い、チタンモデルを選んだ。

これが大正解。

独特のチタングレーがカックイイ。なんといっても軽い!

 

GSTが発売された当時、加工が難しいチタンモデルの方がなぜか安価に設定されていたことを後から知り、IWCの心意気を感じた。粋だよねェ。

『世界の腕時計 No.41』ワールドフォトプレス社 より

ケース径は39.7mm、厚みは13.95mm。ラグからラグは46mm(筆者計測)。

最近のクロノグラフは平気で40mm超えてくるから、細腕の私にピッタリ。

12気圧防水で実用性もバッチリ。

ムーブメントは7750ベースのCal.7922。

パワーリザーブは44時間。

 

使ってみての難点は、ヘッドとブレスのバランスが良くないため装着感がややイマイチなのと、チタンゆえ傷がつき易いことだろうか。

だが装着感はもう慣れた。ほぼ身体の一部である。

武骨なモデルゆえキズも似合う。もうガンガンぶつけてる。分厚めなので当たっちゃうのよ。

 

てことで、私的には欠点ないです。素敵な時計です。

 

90年代のIWCいいよね。武骨で。

そんなに馬鹿みたいな値上がりしてないし。

当時のIWC社の広告。かっちょいい!

スポーティなクロノグラフが欲しいけど、人と被りたくない!って人には是非お勧めしたい。

未だに街中でしてる人見たことない。

 

叔父には買ったことは言ってない。なんか失礼な気がして言えない。

俺が死んだらあげるよ、みたいなこと言ってた気がする。どうしよ。

まぁステンレスモデルだしいいか!