前回の記事で、初めての高級腕時計の購入指南を書いた。
とは言っても、やっぱり何を買えばいいのか分からない方もいるだろう。
ここでは私がお勧めするオンオフ兼用の腕時計を何本か紹介する。
最初の一本はオンオフ兼用の時計を検討しがちではないだろうか。
私の趣味が滲み出ているが、参考にして頂ければと思う。
最初に断っておくが、私は所謂スポーツウォッチをスーツに合わせるのは好きではない。
例えばROLEXのエクスプローラーやOMEGAのスピードマスターなどは、散々色々な媒体でビジネス用の定番時計と紹介されている。
他にも映画『007』では、主人公のボンドがダイバーズウォッチをスーツに合わせているが、私には違和感が拭いきれない。
なのでダイバーズウォッチなどのスポーツ色の強い時計は、ここでは紹介しない。
価格帯別に紹介していく。
今後も価格改定で値上がりが予想されるため、具体的な価格は記載しないことにする。
10万円以下では自信を持って紹介できるものがないので、10万円台からスタートする。
【 10万円台 】
一本目はコレ。私の愛するハミルトンから。
ハミルトンのカーキはフィールドウォッチだが、このモデルはシティユース向けに上手くデザインされている。ベゼルがポリッシュ仕上げになっているため、スーツにも合わせやすい。
自動巻きなのにケース厚が11.15mmと薄く、シャツの邪魔もしない。
デイデイト付きだがパワーリザーブが80時間もあるので、休日に止まっていることはないだろう。どんな服装にも邪魔にならず、休日も難なく着用できるはず。
【 20万円台 】
ユンハンスはドイツのブランド。バウハウスの影響を受けたデザインが特徴だ。
世界で初めてソーラー電波時計を発表したブランドであり、実はこれも電波時計である。
勿論、手巻き式や自動巻き式も同じデザインで20万円台で用意されているので、是非チェックして欲しい。
刺さる人には刺さるデザインだと思う。建築士の方とか似合いそう。
チューダーはロレックスの兄弟ブランドとして知られる。
このモデルは36mmと小径で、ケース厚も9.2mmと薄い。
文字盤に刻まれたクル・ド・パリの装飾と、リーフ針がクラシカルなエッセンスを寄与しており、スーツでもイケる。
パワーリザーブが38時間しかないのが惜しいが、毎日使うとなると目を瞑れるか。
【 30万円台 】
ノモスはドイツのマニュファクチュールブランド(ムーブメントから自社で一貫して生産できる)。先ほど挙げたユンハンス同様、バウハウスの影響を受けている。
ケース厚が6.8mmしかなく、スーツにはバチバチに合うが、私服となるとかなり人を選ぶだろう。普段からシャツとスラックスみたいなクリーンな格好が好きな方は検討してみて欲しい。
ちなみにアラビア数字表記の『タンジェント』というモデルもある。
そちらがノモスの看板モデルでもあるので、比べて見て欲しい。
今回は私の好みで『ラドウィッグ』を載せた。
服部時計店(現:銀座の和光)との関係など、日本と縁が深いブランドであると私は認知している。西郷隆盛がここの懐中時計を所持していたとか。
これはヘリテージモデルで、過去に販売されていたモデルの復刻版だ。
ケース径38.5mm、厚さは11mm。
比較的小ぶりな為、ビジネスでも許容されると思う。でも、ちょっとオシャレ過ぎるかな?
ベルトを替えると化けそうだ。遊んでみて欲しい。
【 40万円台 】
戦後、セイコー社の製造拠点は2箇所あって、諏訪の工場から生まれたのがグランドセイコー、亀戸の工場から生まれたのがキングセイコー。
正直、スペック的にグランドセイコーに劣るのは否めないので、もう一声出してグランドセイコーを狙うのもアリかと。
ケース径は38.6mm、厚さ10.7mmとスリムで、ブレスの装着感も良い。
このセイコー独特のクラシカルなフェイスが嫌いでなければ、是非。
私は捻くれ者なのでキングセイコー、好きです。
タグホイヤーは結構有名なブランドなので、皆さんも一度は聞いたことがあるだろう。
モータースポーツとの関わりが強いブランドだ。
ゆえにこのモデルもスポーティー感が滲み出ているが、まだスーツに合わせられるレベルだと思う。
ケース径は39mm、厚みは11.5mm。ラグ脚が長めなので注意して欲しい。
Vol.1はここまでとする。
次回は50万円台からの紹介となる。
※ 画像は全て各ブランドの公式HPから引用しています。2024年12月時点での価格を参考に作成。